12. 出口を置く(Wiki)¶
Discord の答えは流れて消えます。成果を「渡す」のではなく「置く」棚として、MkDocs + Material の Wiki を用意します。この章では置き場だけを作ります。何を書くかは研修編で扱います。
flowchart LR
D["Discord<br>会話は流れる"] --> A["右腕"]
A --> W["Wiki<br>成果を置く棚"]
W --> B["ブラウザで<br>後から読む"]
この章の安全条件¶
この章の具体的な構築コマンドは、この手順書には載せていません。通していない操作を、通ったことにはしません。サーバ上の右腕(Claude Code または Codex)に、次の要件をまとめて渡して建てさせます。途中で判断が必要になったら止めさせます。
Tailscale の IPv4 だけで配信します
IP が取れないときは 0.0.0.0 に落としません。何も配信せず終了させます。0.0.0.0 はすべての通信口で受ける指定で、意図しない公開につながるためです。
右腕へ渡す指示文¶
サーバに SSH で入り、8章でログインできた方を起動します(claude または codex)。次の全体をそのままコピーします。
Discord から頼んでも構いません
10章で建てた入口はもう使えます。同じ文章を Discord に貼っても同じことが起きます。 長い指示なので画面の広い PC からのほうが楽ですが、 「話しかけるだけで仕事が進む」ことを確かめる機会でもあります。
このサーバに、成果物の置き場となる空の Wiki を作ってください。
要件:
- MkDocs と Material for MkDocs を使う。
- 中身は空のトップページ1枚でよい。何を書くかは今は決めない。
- 配信ポートは 8080 にする。
- 待受先は `tailscale ip -4` で得た Tailscale の IPv4 だけにする。
- Tailscale の IPv4 が取れない場合は、`0.0.0.0` にフォールバックしない。何も配信せず、安全に終了する。
- systemd で常駐させる。再起動後も人が起動し直さなくてよい形にする。
- `sudo` を使う範囲は必要最小限にする。
- 作成したファイル、実行したコマンド、サービス名、Wiki のディレクトリを最後に報告する。
- 下の3つの合格判定を実行し、実際の出力を報告する。
- 上の要件で判断できないことや、想定外のエラーに当たったら、工夫して先へ進まず、そこで止めて状況を報告する。
合格判定:
1. `ss -ltn | grep 8080` が `100.x.x.x:8080` であり、`0.0.0.0:8080` ではない。
2. Tailscale の IPv4 を取得できない場合に、何も配信せず終了する。
3. 再起動後、人がサービスを起動せず Wiki が開く。
右腕の報告に出た Wiki のディレクトリ(=フォルダのこと)とサービス名は、記録場に残します。実行中に新しいコマンドや設定の判断を求められたら、承認して進めず止めます。
3つの合格試験¶
Windows PC をスマホのテザリングにつないだ状態で、ブラウザから次を開きます。
http://<Tailscale IP>:8080/
サーバでは待受先を見ます。
ss -ltn | grep 8080 # ← 100.x.x.x:8080。0.0.0.0:8080 ではない
3つ目は「安全側に止まるか」です。Tailscale をわざと切って、配信が上がらないことを見ます。
sudo tailscale down # ← わざと切る
この状態で、右腕が報告した配信の手順(またはサービスの再起動)を1回だけ動かします。
何も配信されずに終われば合格です。0.0.0.0:8080 で待ち受けたら不合格で、直させます。
ss -ltn | grep 8080 # ← 何も出ない、が正解
sudo tailscale up # ← 必ず元に戻す
最後に再起動します。
sudo reboot
何も起動せず、別ネットワークの端末で同じ URL が開くことを確認します。開けた URL を2章へ書きます。
✅ ここまで出来たら¶
別回線から Wiki が開き、待受先が Tailscale IP だけで、再起動後も人の操作なしで開けば合格です。
詰まったら¶
| 症状 | まず見るところ |
|---|---|
| Wiki が開かない | 右腕が報告したサービス状態と Tailscale IP を見ます |
0.0.0.0:8080 と出る |
不合格です。配信を止め、Tailscale IP だけへ直させます |
| 再起動後に開かない | systemd の常駐設定を報告させます |
| 右腕が別の判断を求める | 工夫せず止め、記録場に書きます |
次は 13. 控えを置く です。
🟡 この手順書の未確認事項¶
Wiki の構築と systemd の再起動試験は、まだ実機で通していません。この章の合格結果を記録してください。